VC PTN 2870485 BlogKenJr. 小説 「かいじょし」
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作家志望であるかどうかあやしくなってきた作者が、広く世の中に認知してもらうためのあらゆる実験を行うための日記。また作家になるかどうかあやしくなってきた過程を随時報告していきます。
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かいじょし (4)
かいじょし(1) (2) (3)を読んでいない方はこちら。



「山さん、それじゃあ。」

順二に向かって無言で頷く山さん。順二は勢いよく部屋から飛び出していった。

「皆さん。どうやら署までご同行していただく必要はなくなりそうです。」

山さんは大作達に向かってそう告げた。

「どういうことですかい?」

聞き返したのは江原だった。

「それは、皆さんお揃いになってからお話します。」

山さんがそう答えると、それ以上誰も、何も聞くことはなかった。





しばらくして、鑑識係や、ほかの捜査員らが応接室に集合した。

介護士の尾藤も、再び呼び出されていた。

順二も既に山さんの隣に戻って来ている。

手には先ほどの辞書をまだ持っていた。

山さんは一通り部屋の中にいる人々を見渡した後、おもむろに口を開いた。

「皆さん、お待たせしました。それではこれから秋山氏殺害事件の真相をお話したいと思います。」




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[テーマ:自作小説 | ジャンル:小説・文学]

【2006/07/30 17:33】 | 小説 「かいじょし」 | トラックバック(0) | コメント(0) |
かいじょし (3)
かいじょし(1)、 (2)を読んでいない方はこちらへどうぞ。



「どうなってるの?呼び出しといて返事もないなんて。」

どうやら秋山氏の元愛人の千鶴らしいと、山さんは気づいて言った。

「千鶴さんですか?わざわざご足労かけまして。」

山さんが丁寧に応対する。しかし千鶴は状況が掴めず、山さんに対して、「何者?」といった表情を向けている。

「私は県警本部の山田です。」

山さんは警察手帳を示しながら告げる。

「刑事さん?いったいどういうことですの?」

ますますわけが分からないという具合に、ほとんど叫ぶようにして千鶴は聞いた。

「実は大変申し上げにくいのですが、秋山さんが亡くなりまして。」

「えっ?殺されたんですか?」

千鶴の言葉に、山さんは「おやっ?」という顔をして、

「どうして殺されたと思ったのですか?私は亡くなったと言っただけで
すが?」

「だって、警察の方がいるってことは、そういうことなんじゃないですか?」

そう言いながら千鶴は、はっと気づいたように、

「まさかそれで私を疑ってここに呼び出したんですか?」



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【2006/07/18 18:54】 | 小説 「かいじょし」 | トラックバック(0) | コメント(0) |
かいじょし (2)
かいじょし(1)を読んでいない方はこちらへ

順二の連れてきたお手伝いさんは、二十歳を越えたか越えないかぐらいの、若く美しい女の子だった。

「メイドをしております、文香です。」

と丁寧に頭を下げる。

「今どき、メイドかね。」

と呆れる山さんに、

「やだなあ、今、流行ってるんですよ。メイド萌えなんて言って。」

「お前はだまっとれ!」

あわてて口をつぐむ順二。

「文香さん。あなたは住み込みで働いていらっしゃるんですかな?」

「はい。この家には私と旦那様の二人で住んでいます。私は主に、食事やお買い物、掃除、洗濯等を担当し、力の要る仕事や、旦那様の介護を尾藤さんにしていただいておりました。」

「なるほど。それでは昨晩のことを、詳しくお聞かせ願いますか。」


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【2006/07/18 17:11】 | 小説 「かいじょし」 | トラックバック(0) | コメント(0) |
かいじょし (1)
国語学者であり、資産家の秋山氏が、自宅で殺されていた。

W山田刑事は早速秋山氏宅に急行する。

現場検証をする鑑識係が報告する。

「どうやらダイイングメッセージらしきものがあるのですが。」

「ダイイングメッセージとはまた時代がかってるねえ。さすがは国語学者さんだ。」

と山さんが言うと、

「山さん、仏さんに失礼ですよ。」

と山田刑事がたしなめる。

「どれ、どんなんだい?」

山田刑事を無視して山さんが聞くと、鑑識係は一枚のしわくちゃになったメモ用紙を差し出す。

「ガイ者が握り締めていました。死後硬直が始まっていたので開けるのに苦労しましたよ。」

「どっちの手で握っていた?」

「左手です。」

鑑識係が答える。

「ガイ者はどっち利きだ?」

重ねて山さんが聞いた。

「ええまだ判りません。」

鑑識係がそう答えると、山さんは山田刑事に向かって、

「順二!ちょっと関係者にあたってこい!」

「え?」

「とっとと行ってこい!」

「は、はい。」

順二が部屋から飛び出して行くのを見て、

「おそらく右利きであったと思われます。」

別の若い鑑識係が恐る恐る山さんに進言する。

「どうしてそう思う?」

山さんはじろっとその鑑識係を睨んで聞く。

「はい、あの、おそらく、そのメモを書いたペンが、ガイ者の右手近く
に転がっていたからです。」

ガチガチになりながらも、何とか言いたいことを伝える。

「なるほどな。そうすると、少なくとも見た目に不自然なところはないな。」

「どういうことですか?」

年配の方の鑑識係が尋ねる。

「これが右手に握らされていたとしたら、ちょっと不自然だったということだよ。」

「なるほど。犯人に握らされていたかもしれないと。」

「左手でメモを押さえながら、右手にペンを持って書いたなら、そのまま左手に握るのが自然なんじゃないかね。息も絶え絶えならなおさらな。」

 山さんが一通り自分の考えを話し終えたところで、順二が部屋に戻ってくる。

「警部、やっぱりガイ者は右利きだったそうです。でも、なんで…」

報告に続いて疑問を問い正そうとする順二を、またも無視して山さんはメモの文字に目を落とす。


「かいじょし」
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【2006/07/18 13:56】 | 小説 「かいじょし」 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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けん@neo

Author:けん@neo
作家を目指しながらも、日常に追われる日々を過ごす37歳。
名古屋生まれの、名古屋育ち、だが現在は関東在住。
作家に限らず、同じように自分の才能を世の中に送り出したいと考えている方たちと、交流がしたいです。
YouTubeにTwitterもやってます。

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